ぼくは今道を探してる
夜、カーラジオから流れるSCHOOL OF LOCKに耳を傾けながら家路につく。
部屋の扉を開け、落ち着く間もなく着替えを済ませ、また扉の外へと舞い戻る。
風はなく、意外に蒸し暑い。
ウォークマンから垂らしたイヤホンを耳に押し入れ、nano.RIPEでも聴きながらと思ったのだが。
存外、ガサガサとノイズが入って落ち着かない。
結局外したイヤホンをウォークマンにくるくると巻きつけ、また脚を前へ送り出す作業を再開する。
久しぶりに感じる夜の川の匂いと、少しの息苦しさ。
すれ違う似たような格好の人達に、なんだかほっとする。
結局思い描いていた半分も行かないところで折り返した。
こんなんでよくシティマラソン出たいとかぬかしてたな。
過去の自分は随分とアホのようだ。ただ、今もそう変わらない。
途中歩いたりもも上げをしながら来た道を戻る。
一人、静かな一本道を歩くのはなんとも気持ちがいい。
あとこれは最近気づいたのだが、苦しい状況に自ら身を投じていくのがどうも嫌いじゃないらしい。
ランニングってやつは、それにぴったりみたいだ。