はじまりはふとした瞬間に
前々から思っていた。自分は言葉を伝えるのが苦手だと。
いつも、とぎれとぎれになる。言葉が、つながって出てこない。
毎日たくさん話すことが良いトレーニングになるのだろうが、自分の中にある言葉と一人で向き合う時間も必要だと思った。
だから、今日から日記を書き始める。
現在24歳、今年で25歳になる。
なにを今更という感じだが、今から始めないと遅れを取るばかりだ。
そんな焦りのようなものを抱えながら、とりあえずの一歩を踏み出した。
書きたいテーマなんて決まっていない。ただ毎日何かしらの言葉は残そうと思う。
一単語だっていい。その日その日の情景、出来事、確かにそこに存在したものを記していく。
思いつきでいい。大それた準備なんかいらない。きっと何を始めるにもそれは共通している。
校正も、多分ほとんどしない。頭に浮かんだものをそのまま吐き出す練習だ。
それを恐れていた今までの自分とサヨナラできるように。
いつか、自分だけの言葉を持っている人間になれるように。
まずはここから。
いつもどおりの平日が終わる、真夜中のアパートから。